片側性副鼻腔炎

片側だけに副鼻腔炎が起こるのは要注意

片側だけに起こる慢性的な副鼻腔炎は要注意!
精密検査が必要ならば手術も・・・

 

小説家の遠藤周作氏が片側性副鼻腔炎を見たらガンを疑えというエッセイを発表しています。

 

懐かしい名前です、中学・高校の頃に氏の狐狸庵シリーズをゲラゲラ笑いながら読んでいました。
今年は、氏の「沈黙」がアカデミー賞にノミネートされていましたね。

 

彼自身、片側性副鼻腔炎が見つかり上顎洞を手術的に 頬部より開放して慢性副鼻腔炎であったためほっとしたというエピソードを書いています。

 

実はこの内容はあながち軽んじてはいけない意義深い側面を含んでいます。

 

通常、慢性副鼻腔炎は程度の差こそあれ両側に起こることが一般的ですが、片側性副鼻腔炎を薬などで治療しても軽減せず、画像診断や病理検査したら実は上顎癌だったという証明を私も経験しています。

 

以前は稀であった、嗅神経芽細胞や肉腫であるケースも増えています。

 

片側の副鼻腔だけに不調があるなら元を疑え

 

治療しても片側だけに繰り返し副鼻腔炎を起こす時には、その副鼻腔の自然口周囲にポリープを伴うこともあり、高度の鼻中湾曲症など構造上の欠陥もある可能性から、手術的治療の対象になります。

 

あるいは歯性上顎洞炎と言って上顎洞に接する虫歯から副鼻腔炎になることもあります。

 

最近では副鼻腔真菌症や上顎洞の血流腫もまれにあります。

 

インバーテッド・パピローマ(乳頭腫)と言って腺癌に移行する可能性のあるポリープも、片側性に発生していることが多く、片側性副鼻腔炎を見たら癌の疑い精密検査を受けるべきです。

 

片側性副鼻腔炎の中には、蝶形洞や後部篩骨洞に副鼻腔真菌症が生じ、急速に片側の視力が衰え失明状態になることもあります。

 

こうなると緊急手術で真菌華塊の除去と、炎症を内視鏡を使って除去することが必要です、術後視力が回復することもあります。

 

いずれにしろ片側だけに鼻づまりの症状が続く場合には、副鼻腔炎・鼻中隔などの構造上の欠陥を疑う副鼻腔炎を起こしているかもしれません。

 

またまれにあるケースなのですが、癌や悪性リンパ腫メラノーマウェゲナー肉芽種のような疾患が潜んでいることがあるので CT や MRI などの画像診断や病理診断が重要です。

 

ともあれ片側だけの鼻づまりが続いた場合は早急に耳鼻咽喉科に行くようにしましょう 。

 

参考 鼻詰まりと鼻炎に「なた豆茶」を飲んでみて下さい

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